2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧
私はいつもどおり目覚める。そして、声をかける。 「おはよう、リリィ」 でも返事がない。早起きのリリィにしては珍しい。しかも高等部の入学式なのに。 「・・・?」 起き上がってリリィのベッドを見るものの、誰もいない。お散歩?と思ったが、リリィの机…
もう、最後にしよう。私はそう決めてマユとは別に一人でチョコを作る。 「レンくん、喜ぶかな・・・」 少しさびしい。 今年も朝からデル先輩へチョコ渡しが凄いのでネルたちの部屋にいた。 「私たちは友チョコ交換だけだねえ」 「うん、でもリンちゃんとか中…
「後はよろしくなのでーす」 「なのでーす」 ミキ先輩たちが生徒会を仲良く引退した。 「やっと馬鹿が消えたぜ」 「ダン、タバコだめだよ」 「シガレットだっつーの」 ただ、問題なのは会長。ハクもネルも鳥音も目をそらしている。 「ミ、ミクが適任じゃない…
「理事長、今年も成功させます!」 「おお、任したぞ」 私たちは文化祭が始まる前に理事長の部屋へ。理事長は笑顔で迎えてくれた。ミキ先輩の挨拶が終わり部屋を出た。 「ピコくん、緊張したよ~」 「ミキちゃん、大丈夫だよ。いつも可愛いから」 「んもう、…
「おい、そこのバカップル」 「ん?」 ミキちゃんと久々にポッキーゲームをしていると、マキさんが呼びにきた。 僕がマキさんに目をやってると、ミキちゃんが先に食べ終えた。つまり・・・。 「ぬわああああああ!」 メモを置いてマキさんは疾走した。 「ピ…
「ねえ、お父様。レンくんを連れていってもよろしいかしら?」 「はっはっはっ!構わないよ。マユが好きな人なら尚更だ。もし付き合いだして結婚も考え出したらあちらの家族ともハワイへ行こうではないか」 「それ素敵ね!」 夏休み。私たちの家族は毎年恒例…
「うへえ、私だけぇ?」 「ミク、頑張って」 「うぅ・・・」 この学園は勉強熱心ではないため、特に成績の悪い者のみ夏休みに補習があるのだ。ちなみに始業式は9月になってから。 私はなんとか補習に通う。(夏休み中はネルたちの部屋に泊まらせてもらって…
神威がくぽ、36歳。4月からテトと入れ替わるようにニートとなってしまった。カイトが元々住んでいた家を譲ってくれたから助かった。なにせ、今まで黙っていた両親が「家を出ていけ」と拙者に突然言ったのでござるから。 「ところで、がくぽ。僕を何で呼び…
「テレビに出れるよ~」 マネージャーの琴葉葵さんがそう告げ、入ってきたのは2枚目をどうするかと話し合っている最中だった。 5月。少し鬱(いわゆる五月病?)なテトさん以外目を輝かせた。 「おおっ!」 「デビュー曲がかなり売れたから今度出してもら…
「レンくん~!」 マユがレンくんにくっついてる。私は寝不足でくっつかない。 「リリィ!どうしたの?テスト、自信ない?」 「う、うん・・・まあね」 「ん、でも大丈夫だよ!」 「とにかく寝させて・・・」 変なの、とマユは呟きレンくんの元へ戻った。 最…
「レンくん!今年も一緒だねっ」 「あ、うん」 「・・・レン?二股しないでね」 「リン、そんなことしねえよ」 「ふふっ、冗談だって」 私はいい気分じゃなかった。マユに対するレンくんの反応がどんどん変わっていく。マユのことを好きになってる。やだっ・…