女戦士と猫
昨日、朝早くにアランとルゥが出て行った。徹夜して待ったけれど、戻らなかった。 ──私は、アランの事が好きなんだと思う。アランが孤児院に私と共に送られた理由を作ったのが例え私でも、その想いは変えれない。変えたくてももう無理なのだ。 あいつらが私…
翌朝。カナお手製の朝食を食べる。シリウスさんには劣るが、やはり最高だ。「あれ? フィーナは? 」 「あんた達と違って本当に真面目よ。戦士用の剣を持って特訓しているのよ。なんでもお父さんが戦士だったらしくて」 「胸がでかいだけのがさつ女か……」 「…
カナの目の前ではふざけているし、お酒をがぶ飲みするけれども、酒場にはきちんとした用がある。ここは、何とか生き延びた王宮関係者が仮の住まいとして利用している。その人達から訓練生でありながらも生き延びた自分たちが情報を受け取っているのだ。──殺…
早速特訓が始まった。変態たちは作戦会議と称して酒場に行ったため、カナが指導してくれることに。本当に役立たずだな、あの変態達。「シリウスは戦士たちが扱う剣の中で一番身軽でさ、危ないんだよね。まあでも特訓すればきっと大丈夫」 「きっとって……」 …
私は、両親を失った。大災害が村を襲ったのだ。私だけ、生き残った。それは、とても虚しくて、悲しいことだった。「なあ、君」 「……なあに? 」 振り向くと猫がいるだけ。なんだ、幻聴か。 しかし、その幻聴はさらに続いた。「レコンワールドを救ってほしい…